2006年01月03日

『香港国際警察 NEW POLICE STORY』

香港国際警察 NEW PILICE STORY』/'04年 香港

あらすじ:犯罪をゲームとして楽しむ若者の集団の罠にかかり、香港警察のチャン警部(ジャッキー・チェン)は幾人もの部下を失ってしまう。失意の底に落とされたチャン警部の元に、「相棒」と名乗る謎の男が現れる…。

 これは久々のジャッキー映画会心の出来ですな!『メダリオン』とか『80デイズ』等、ここ最近のジャッキーものはストーリーは元よりアクションにおいてもイマイチ感が漂っていましたが、やっぱりジャッキー・チェンの映画の舞台は香港に限ります、これはイイ。ジャッキーの年齢を感じさせない体を張った超絶アクションがこれでもかと堪能できますし、舞台を所狭しと破壊しまくるド派手なシーンも然り。
 ただあれ程凶悪でハイテク集団だった犯人グループ達があっさりやられすぎだけどね。まぁそういった頭脳プレー的な攻防を楽しむ映画じゃないですから…。うん、いやそれにしてもササ役シャーリーン・チョイはかわいいかったなぁ。

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2005年11月09日

八木教広『CLAYMORE(クレイモア)』


 あの傑作個性派ギャグ漫画『エンジェル伝説』を生み出した八木教広。そういや一体、氏は今何やってんの?と思いきや、『CLAYMORE(Kレイモア)』なんて漫画を描いていたとは。

 実はコレ、ギャグは一切ナシの完全なファンタジー漫画。主人公が大剣を振るいまくり魔の物共と戦いをくりひろげる、なーんてあたり、どうしても『ベルセルク』を思い出してしまうが、あそこまで強力な話&書き込みはない。

 果たして八木氏にギャグ漫画以外に面白いモノが描けるのか??と興味心身で読んでみた。

 序盤はハッキリいってつまらん。まぁ〜よくある話。ところが4巻を超えたあたりから読者のツボを突きまくる展開が見え始め、なかなか面白くなってきます。いやー、この人「見せ方」を知ってるなあと思います。

 ただ、惜しいのは主人公を始めとする一連のクレイモアさん達の描き分けができてないというか、地味すぎ。もう少し衣装で遊んだりできなかったものかな。皆ほとんど同じ格好ってどうよ?
 あと髪の色や目の形も同じ感じだから、たまに誰が誰だかわからなくなる。あるいは全員剣を使うんじゃなくて、人それぞれ武器が違うとかそういうのがあるともっと面白いんじゃないんかね。まぁそれじゃクレイモア(大剣)じゃなくなっちゃうけどさ。

 それでもぐいぐいと引き込まれていく話のテクニックがあるので、十分楽しめますけどね。うーん本当にキャラ絵にもう少し個性があったら人気爆発しそうなんだけどねえ。

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2005年11月05日

東野圭吾『仮面山荘殺人事件』

 結婚を控えた主人公の婚約者が事故死。その後、山荘に集まる事となった関係者一同はそれが事故ではなく殺人ではないかと疑りはじめる。そんな時、その山荘に逃亡中の強盗が押し入る事になり…。

 東野圭吾の『仮面山荘殺人事件』を読みました。”ラストで騙される””大どんでん返し”等のキーワードでミステリーを探すと多く目にするこの本。

 確かに大どんでん返しあります。

 何を書いてもネタばれになるので、それについて書けないのがくやしい。ただ、普通に山荘でクローズドミステリーが展開され犯人探しが展開されるのかと思いきや、突然強盗が押し入る事で今後の展開が読めなくなる。強盗と主人公達とのかけひきの見せ方も”分かりやすく”てヒジョーに読み易いです。

 ページ数的にも約300項と決して多くなく、一気に最後まで読めるんで肩の力をいれずに読めますね。

 で、問題の衝撃度ですが、それ程でもないにしろしっかりと「そうきたかっ」と感じました(w。ただ倉知淳の『星降り山荘の殺人』や綾辻行人の『十角館』程ではなかったですね。

 …もっとも、ここまで来ると読む順番次第で印象が変わってくると思いますが。色々と騙され続けてると、段々ラストに向けてどこからどんな攻撃を受けても良いように構えてしまいますからねえ。

 とりあえず東野圭吾の作品や読み易いんだなという事が分かったのは収穫でした。また買ってこよう。

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2005年10月26日

森博嗣『すべてがFになる』

 森博嗣著『すべてがFになる』を読みました。コレもあらゆるサイトでイチオシ推薦されているミステリーですね。…でも私にはイマイチでした。

 犀川と萌絵の2人を始め、各登場人物は個性的に描かれています。そして序盤に登場する萌絵と天才女史の会話や、犀川の論理的思考(思想)、それらには非常に興味深く、時に「うんうん」と共感できる所があったりして、そういうのを読んでいる分には楽しいのです。

 またハイテクな内容で、コンピュータ用語がびしばしと登場します。舞台となる世界のネットワークの技術は現代に迫るものがあり(むしろそれ以上か)、まさにユビキタス。数学的なコトバも多数出てくるので、理系よりの内容であると思います…とはいえ、理系にうとい私が普通に読めるのですから、理系が苦手な人も問題ないでしょう。でもパソコンに触れた事も無い人が読むのはきついかもしれませんね。

 私はなんつーか、推理小説として楽しめなかったな。途中から誰が犯人でもいいや…って感じになってしまいました。やっぱ事件の現場には、HDDに残ったデータよりも、足跡やらロープやらの痕跡が残っている方が好みなのかも。

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2005年09月06日

島田荘司『眩暈』

 御手洗シリーズの6作目『眩暈(めまい)』は、いきなり20ポイント程の大きな平仮名で書かれた文章から始まり、意表を突かれる。
 それは石岡和己の著わした『占星術殺人事件』の読者の、とある男性によって書かれた、一件夢の内容かと思えるような荒唐無稽で不可思議に思える手記であった。
 果たしてこれは精神病理者による非現実的な記述なのか。…御手洗潔はこれを一読すると「現実」と見切り、その奥に潜む謎に挑戦していく。

 序盤から幾多謎に満ちており、これまでの御手洗シリーズの数作に比べるとかなり興味深く作品に引き込まれていきました。大学の教授と御手洗による対話も面白いです。…しかし同時に、読めば読む程興ざめしていってしまう作品でもあったかも。

 この本は(この本も…か)かなりのトリックが仕掛けてありますが、何と言うか、一読しただけでは判断が難しく、すっきりしない部分があります。どうも御手洗シリーズは『暗闇坂の人食いの木』以降、そういった傾向があるように思います。”仕掛けが大掛かりなのだろうけど、何が凄いのかがよくわからない手品”を見ているようです。

 あと段々御手洗は石岡君を馬鹿にする回数が増えてきてますよね。石岡君というのはつまり、読者ですよね。まあ確かに自分も頭はよくありませんが、御手洗も昔と比べるとちょっと変わってきてしまっていると思いますね。

 そろそろ「犯人はこいつ」とか「こんなトリックでした」とか最後の数行だけでスッキリドカンと解決するような分かり易い御手洗シリーズを読んでみたいものですが、次の『アトポス』も一筋縄では行かなそうですね…。

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2005年08月06日

有栖川有栖『孤島パズル』

 有栖川有栖の長編2作目『孤島パズル』。

 うーん、有栖川有栖の作品はまだ読み始めて2作目ですが、どうものめりこめません。この2作目は『孤島パズル』はというだけあって、その推理はひとつのパズルを解くようなもの。紙とペンが近くにあるとその構造をひも解く上で面白いものになると思います。ですが、頭の中だけで整理しようとすると複雑すぎて引き付けられません。「考えぬかれた、大掛かりなトリックなんだけど何がすごいのかよく分からない手品」を見ているような感じです。

 と、それ以前に紙とペンを手元に用意しようかな、という気が起きないんですよ。

 キャラに個性が無い。それも”探偵役”に。だから読んでいて面白く無いのかもしれない。脇役(つまり容疑者)の1人2人が個性がありすぎてもそれは犯人当てを邪推してしまう要素となるだけなので困り者ですが、探偵役の江神二郎が決定的に個性を欠いているというのはどうでしょう。「ただ頭が良いだけ」の学生にしか思えない。そんな一介の学生が突然物語の終盤で名探偵と化し、饒舌な口調で事件の謎解きをする。その事に違和感を禁じ得ません。そもそもいくらクローズドな環境で警察の介入が期待できないとはいえ、学生が殺人事件の解明に易々と足を踏み入れ、それを誰も咎めず、それが当たり前の様に行われている事に説得力が無いのが気に入らない。

 「御手洗潔」は「御手洗潔」でしかあり得ないと思うし、「京極堂」もまた「京極堂」でしか考えられないが、「江神二郎」の場合は田中さんや鈴木さんが「代役やりまーす」といって登場しても、別にかまわない。

 あとしばしば登場する詩の引用。時として学ぶ所はありますが、ほとんどは文脈上必要性のない鼻に付くだけのようなものに思えます。あと、これはまったくの個人的な好みの問題ですが、主人公達が関西弁なのも気になります。

 推理小説にハマるようになって短い間ではあるものの”新本格派”と呼ばれる作家の作品をいくつか読んできたましたが、どうも有栖川有栖の作品は私には合っていないようです。でも次の「双頭の悪魔」まですでに入手しているので、それまでは読んでみようとおもいますが。

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2005年07月28日

島田荘司『水晶のピラミッド』

水晶のピラミッド』島田荘司

 「御手洗シリーズ」の5作目。正直、本の半分を過ぎた辺りの、御手洗が登場するまでの前半は忍耐が必要だった。冒頭で事件が起きるのはいいのだが、それからしばらくタイタニックの話やら昔のエジプトの話やら、後の大きな伏線なのだとは分かってはいるものの、これが退屈で退屈でしようが無かった。

 内容としては今までの作品と比べて遥かにスケールが大きく見事な仕上がりに脱帽。御手洗のキャラもここにきてまた奇才ぶりが磨かれている。ただ、もう少し推理小説としてスマートには出来なかったものか。

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以下、最も不満な所があったので書いておきますがネタばれです。
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 それは、結局あのエジプトを舞台に物語状に進行していた序盤のアレは一体何だったの?という事。ほとんど関係無かったような気がするのだが…。何で物語っぽく書かれていただのかもよくわからんし、『アイーダ'87』との関連も不明でした。

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2005年07月14日

オールドボーイ

 突然15年という間、理由もわからず監禁され続けた男。男はなぜ監禁されたのか。目の前に現れた謎の少女と共に空白の15年に込められた真実を探し求める…。

 日本発、韓国作という映画『オールドボーイ』見ました。韓国や香港の映画っていうのは日本のそれと比べて動きがあっていいですねえ…って、私はそんな事言える程映画見てませんが…。少し前に見た『インファナル・アフェア』もかなり面白かったですが、こちらもなかなかでした。

 主人公の人。最初は酔っ払いの中年のおっちゃんだったのが、15年後はMr.マリックみたいになってるからびっくりです。これが同一人物かよ!?と思えるくらい。話のネタよりもこれが一番驚愕でした。

 ストーリーはそうですね…家族で見るもんじゃないですな(w。

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2005年07月12日

島田荘司『暗闇坂の人喰いの木』

暗闇坂の人喰いの木』島田荘司

 御手洗シリーズ長編4作目『暗闇坂の人喰いの木』は様々な謎が時を越え場所を越え点在しています。本来"謎"が好きな自分なら、こりゃたまらない…となるはずなんですが、何だろう。いまいちのめり込めず。相変わらず御手洗は面白いキャラでそれを描写する石岡も面白いんですけど。

 読んでいて「この謎は一体どういう事なんだろう、どういう結末を迎えるのだろう」という探求欲があまり湧かなかった。600項強とけっこうブ厚いので、退屈ささえ感じてしまった。せめて"巨人の家の謎"が図入りで冒頭に差し込んであれば、もっとシンキング・タイムを楽しめたかも。

 でも何だか解決されてない謎も多く残っているように思えるのですが気のせいでしょうか…?ただ、それももはや、読み終えてしまった今どうでもいいやとさえ思ってしまっていますが。

 今後はしばらく海外を舞台にした御手洗シリーズが続くようで、こんな感じにならないかちょっと心配です。

 ただ探偵役としてこれ程のキャラはあまりお目にかかれない御手洗シリーズ、どんどん先に進みたいので、次は順当に『水晶のピラミッド』を読む予定です。

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2005年06月27日

殊能将之『ハサミ男』

『ハサミ男』
殊能将之(講談社文庫)

 殊能将之(しゅのうまさゆき)の『ハサミ男』を読み終わりました。期待していた「だまされた!!」という読後の衝撃はそれ程ではありませんでしたが、最初から最後まで、読み物としてすげー面白かった。遅読の自分もページをめくる運指が休まず、一気に終わりまで読めました。ミステリを読み始めてまだ日の浅い自分ですが、これが今の所読んでいて一番「おもしれー!」と感じたかな。この著者の他のタイトル『美農牛』『鏡の中は日曜日』『樒/榁』といったところもぜひ読んでみたくなりました。
 ただ、出版社に言いたい。本の帯で映画の告知をするのはいいが、そこから色々と邪推できてしまうような、内容を示唆するコピーを載せたり、同様にキャスティングを掲載するのは止めていただきたかった。

 次は御手洗シリーズ『暗闇坂の人食い木』を読みます。

※このエントリーのキーワード
殊能将之/ハサミ男/推理小説/ミステリー/読書感想文/サイコ

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2005年06月20日

有栖川有栖『月光ゲーム』

 『月光ゲーム』
 有栖川有栖/創元推理文庫

 合宿で矢吹山に訪れた推理小説研究会の面々。多様な登場人物。陸の孤島と化した舞台で起きる連続殺人-クローズドミステリー-。さて、犯人は誰なのか。

『星降り山荘の殺人』の衝撃の後この『月光ゲーム』を読んだわけですが。前者の衝撃に比べたらまあ普通でした。いわゆる「大どんでん返し」モノではなく、散りばめられた情報から読者へ犯人を当てさせる、というもの。登場人物は誰か1人のキャラクターが突出しているというわけでもなく、比較的皆平等に犯人っぽいので、読み物として「こいつが犯人だな」とは憶測しにくい。

 結局犯人当てられなかった…。これまで読んだモノと違い、今回は何となく犯人が分かりそうだっただけに、ちょっとくやしい。

--以下ネタばれです--
--以下ネタばれです--

--以下ネタばれです--
--以下ネタばれです--

 ただ最初のダイイングメッセージの「y」だけど、ちょっと違う解釈が。本文には、この「y」というメッセージは

"うつ伏せで寝た死体の指先に書かれた"

という様にある。そして、

"死体の右側に回ってそれを覗き込んだ"

という様にもまた、ある。

という事は、死体の右側から見て「y」と読めるという事は、

"書いた本人からしてみれば逆さま"

になるのではないのか。死体の右側から見れば「y」。しかし、書いた本人(死体)から見れば、カタカナの「イ」。

 つまるところ犯人は一色尚三…という事は?。

 最初の死体を率先して見聞していたのは尚三だし、やはり最初にメッセージを「y」と読ませるようにミスリードしたのも尚三のように読める。"指輪をしていると(薬指が曲げられないと)ものが強く握れない"とあったが、そんな事ぁないだろ。そうだとしても、ナイフのような鋭利な物だったら、握らなくても利用する事はできる。

 じゃあ尚三は自分で指を切ったのかという事にもなるが、「そうだ」とも言えるし、「指輪が外れて他の人間の指に嵌めだ」とも言える。だから尚三犯人説は除外できないんじゃなかろうか。

 と、言ってみたものの、もちろん本文で説明されている真犯人で納得は入っているけども、どうも上記の部分だけが気になったので、書いてみました。

このエントリーのキーワード
有栖川有栖/月光ゲーム/推理小説/新本格ミステリー/犯人探し 

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2005年06月10日

倉知淳『星降り山荘の殺人』

星降り山荘の殺人
倉知淳(講談社文庫)


やられた!!!


 騙された…また、ラストで騙されちゃいました。解説を書いた人も言っておりましたが、騙されるのは馬鹿なのか、幸せなのか…。この衝撃度は綾辻行人の『十角館の殺人』に匹敵したかも。

 ただ、「ちょっとずるいっしょ」「それは無いだろ!!」などと賛否両論もあるかもしれませんが…。

 さて、また次も騙されたい…。"解いてみたい"という気持ちもあるにはあるが、それよりも"騙されたい"って気持ちの方が強いのは、何でかな。まあ私の場合はどうせ考えても解けっこないんで、簡単に騙されるわけですが(苦笑)。

 次は有栖川有栖の『月光ゲーム』を読みます。

※このエントリーのキーワード
倉知淳/星降り山荘の殺人/読書感想文/レビュー/推理小説/ラストで騙される本

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2005年05月22日

島田荘司『斜め屋敷の犯罪』

 さて島田荘司の御手洗シリーズがとても面白いので今回は『斜め屋敷の犯罪』を読んでみました。

 北海道に建てられたキテレツな屋敷を舞台に起きる連続殺人事件。数々登場する人物の中で一体誰がこの事件の犯人なのか。不可解な密室トリックや犯行方法、謎は読めば読む程深まるばかり。お馴染みキテレツな占星術師、御手洗潔がその謎に挑みます。

●●●以下、ネタバレがあります●●●

●●●以下、ネタバレがあります●●●
●●●以下、ネタバレがあります●●●


 いや、この事件ですがね。
というかこの本ですがね、何冊発行されてるのか、一体何人読んでいるのかわかりませんが、見事犯人と密室トリックと、犯行のやり方この3点全て分かった人、居るんでしょうか???

 ってな感じでしたよ私は(@@;; 犯人はだいたい見当が付いてしまいますよね。いやロジカルな理由じゃなくて、読み物として犯人として適役なのはあの人が一番しっくりきそうですから。でもあのトリック(第二の殺人のアレ)は大仰天ですな。

 それらが"謎"のままでいる物語の後半までは読み物として面白いので、私は満足でしたが、あの仰天トリックには目が点になりました(@@;; このトリックに関しては地球上全ての人類が真似しようとは思わないでしょうから、安心ですね。

 うん。でも確かに、屋敷の図を見ると…うん、確かに一直線だ。うん。

 もし菊岡がその時たまたまベッドに居なかったら、もしくは寝相が悪くて端の方に居たとかしたらどうすんだろう…。ってそういう野暮な事を考えないのがミステリーを読む読者としてのルールというかマナーなのかな。でもそういう事を"読者に考えさせない"ってのも作家としての…まあ、面白かったからいいんですけど。

 そうそう、御手洗と石岡が登場するのってすごく後の方でしたよねえ。何でだろ。私なんか半分くらいまで読んでなかなか御手洗が登場しないもんだから、「もしや、すでに御手洗と石岡は私の気付かない形で登場していて、それが事件の謎に結びついているのでは!」とか勘違いしてしまいました。

 さて、次は倉知淳『星降り山荘の殺人』を読んでみます。

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2005年05月10日

島田荘司『異邦の騎士』

"教えてGoo"や"Yahoo!知恵袋"などで島田荘司のおすすめ本をサーチ。
その結果、どうやら"御手洗シリーズ"は『異邦の騎士』から読むのがよさそう。というわけで古本屋で『異邦の騎士』を買って来ました。

本格推理小説が面白いっていうのは自分にとって皮肉なものです。何が面白いかってあの、最後に「だまされた!」っていう感覚、あれが面白いわけですよ。つまり、自分にゃ『謎』が最後まで全然解けないでいるのが前提の楽しみみたいなもので、結果、謎が解けたと同時に自分の浅はかさを思い知るわけです。

で、やっぱりこの『異邦の騎士』でもだまされちゃいましたと。

---以下ネタばれあり----

この『異邦の騎士』。私の期待した密室トリックとか連続殺人とか、そういったものではありませんでしたが、それでも十分に面白かったですね。

最初に描かれる、記憶を無くした男。「これって夢の出来事?」と狙いを定め、いつ目が覚めるのだろうと読んでいると、どうやら現実の出来事のよう。それから読み進めて行き、「良子って実は主人公のもうひとつの人格だろ!」と狙いを定めていたのですが、やはり空振りでありました(w

でも最後の御手洗の解説シーンでちょっと分からない事が。

御手洗が、秀司が良子の部屋の免許証をすり変えた事を語る時に、「秀司なら、良子が『どこそこへ』と町の固有名詞を出しかねない危険性放っておけないだろう」というくだりがあるが、それで西尾久と西荻の音の類似性を指摘している。そして、"その後御手洗は西荻へ足を運び、神道と言われた秀司の事を知った"とあるが、これっておかしくない?西荻窪に行って初めて御手洗は秀司の事を知ったように書かれている。というか、そうでなくては良子に兄が居て、しかもそれが頭の良いやつで、誰かを利用して犯罪を企てている、だなんて知り得ようがないのではないか。だから、そもそも免許証の音の違いとかそいうのを気にしないのではないか?

記憶を無くした石岡が、自分はテンビン座でなくサソリ座、と言った時に御手洗はまず怪しいと感づいたようだが、この時点では当然良子が何者なのかとか、秀司という存在が背景に居るとか、そういうのは分からないはず。やはり、免許の住所の音の類似性に気付いて、西荻窪に行かなければ、秀司の存在はわからないのでは。そして、その音の事を気にするに至るためには、"秀司程頭の良いやつならそんな危険性を放っておかない"という事を知っておかなければならないのではないでしょうか。

さすがに、石岡がテンビン座でなくサソリ座と言った、というだけで御手洗は、石岡の断言する誕生日の星座と免許の誕生日が違うのでその免許証が石岡のものではないのではないか、と感ずる事はできても、そこで西尾久と西荻の音の類似性を考えて、西荻窪に行ってみるなんて事はちょっとあり得ないのではないだろうか?

やっぱおかしくない?
何か読み落とした点があっただろうか?どうもここがよく分からなかったですね。

まあこの物語の重要な点は他にいくつもあるわけで、そんな点なんぞ些細な問題でしかないわけですけどね。

次もまた島田荘司で、二作目の『斜屋敷の犯罪』を読もうと思います。

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2005年05月03日

24(Twenty four)シーズン1と2を見た

『24(Twenty four)』のシーズン1と2を見た。
つっても、もちろん今日1日で全部見たわけじゃなく(ムリだw)、2週間くらいかけて見たわけだが。

いやー、のめりこんでしまって一気に見てしまった。
巧みな心理戦や激しい銃撃戦、次々と登場する黒幕、あちらこちらに散りばめられた謎…。ツボを得てるというか何と言うか…。

もう場面場面でネット回線活躍しまくり。実際に世界の最先端ってのはあんな感じで仕事してんのかな?サイバーだねえ。そして人がゴミの様に死ぬわ死ぬわで、テレビがヤングに与える影響も何もあったもんじゃねーってくらいのバイオレンスっすわ。

以下、ネタばれありっす。

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"ほぼリアルタイムで進行する24時間の話"って事なのだが、見ていてあまりリアルタイムな感じはしなかったな。色々なキャラの視点で多面的に描かれているからだと思うけど。あらゆるシーンで常に空の様子が見えるわけじゃないからね。もちろん、実際の時間も1話あたり50分弱だし、見ている方としても最初から最後までブッ通しで見ているわけでもないけど。

でも内容は本当に濃くて、ハイスピード。目が離せない。シーズン1は深夜から始まっていたから、登場キャラの疲労感が特に伝わって来た。確かに"長い1日"だなこりゃ。見ているこちらもまるで3年間くらいの話を見たような気がする。シーズン2になってからは、見ているこちらも慣れているのか、または始まりが"朝"だったからか、それ程長くは感じなかった。

ところでシーズン1の真相って結局解決されてないよね?DVD版シーズン2の最後に未公開シーンが納められていて、「もうひとつのエンディング」という項があり、そこにニーナが登場していたわけだが、シーズン1の真相の繋がりは2をスルーして3へ引き継がれるんだろーか。シーズン1でドイツ語しゃべってたわりにドイツ出て来なかったし。

あと、シーズン2ってキンバリーいらないじゃんw。まさにトラブルメーカーのだけの存在というか。最後のケイトにキムを迎えに行かせるっていうアイデアは素晴らしいと思ったけど。

それにしても映画並の映像をドラマでやってしまうんだから、向こうはすごいやね…。コネで出演しますた、っていうような大根アイドルなんか登場しないし。こういう所で日本のドラマと何万光年も差があるよね。もちろん映像が全てじゃないし、日本のドラマも面白いモノはあるけど、やはりスケールはどうしても小さくなってしまうよね。

さて、シーズン3はいつ見ようかな…。

投稿者 moris : 23:24 | コメント (0) | トラックバック

2005年04月25日

島田荘司『占星術殺人事件』

去年にふと綾辻行人の『十角館の殺人』を読んで以来、それまでほとんど読書をしなかった私が、すっかり推理小説にハマりつつある。

『十角館』を読んだ後は、氏の"館シリーズ"と、京極夏彦の"妖怪シリーズ"を交互に読んでいたわけであるが、ここらで更に推理小説の扉を開拓してみようと思った。

とりあえず"おすすめの推理小説"というキーワードでYahoo!知恵袋や教えてGoo等で検索してみると、島田荘司、東野圭吾、有栖川有栖等の名前を良くみる。

と、いうわけでネットで仕入れた情報をメモり、ブックオフへ。とりあえず"おすすめ率"の高かった島田荘司の『占星術殺人事件』を買ってみた。

(以下ネタバレあり)

さて、この『占星術殺人事件』であるが、昭和初期に起きた難解な事件を現代の探偵役(と言ってもこの本の"現代"はすでに今から20年前なわけだが)が解く、というもの。

狂気の芸術家が"アゾート"という作品に病的に魅入られ、その作品を完成させるために必要な殺人の計画が記された手記の紹介から始まるわけだが、この手記が邪悪な雰囲気を醸し出していてイイ。

ところがその手記の紹介が終わり、探偵役の御手洗といわゆるワトソン役?の石岡が登場した時点で少しコケた。あ、こういうノリなのな…。

特に御手洗が時々発するキテレツな比喩みたいなあの語りは何なのか。上手いのか単に意味不明なのか、よくわからん不思議な印象を受けた。

徐々にこの2人が事件のトリックを解明していったり、犯人を割り出していく様は面白かったのだが、彼等が京都へ行ってから明らかにテンションが下がった。

そもそも京都へ場面が移り変わる前からこのミステリーを解くカギはすべて揃っていたらしいし、石岡の社会科見学みたいな京都巡りは要らないのではないでしょうか?まあとても大きなミスディレクションというやつなのかもしれないけど。

あと御手洗のホームズをやたら批判しているくだり。京極堂でいう妖怪のうんちくをクドクドと垂れ流すのと同じで、これも要らないんじゃないのかなあ。

とまあ、何でこういうセリフや描写が必要なのっていう場面も多くありましたが、御手洗が事件を最終的に解決する場面以降はもう一気に読んでしまいました。確かに事件の謎をどんどん"気になる存在"に見せるやり方は上手いと思った。石岡と同じで「早く真相が知りてー!」という思いに満ちながら読んでいた。

ただ、結果的には出だしの手記に見られたような怪奇性や猟奇性のあるようなモノではなく、動機は"怨恨"という非常に人間的な事件だったのはちと残念だったし、この計画もかなりの"運"が必要だよなあ、とも思った。また『十角館』のように「うわあ、だまされた!」と仰天するオチでも無かった。

しかしながら、十分読んでて面白かったからいいや。

さて、次は誰のどんな推理小説を読もうか。
新しい趣味を開拓する時って楽しいよね。

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2005年04月10日

綾辻行人『人形館の殺人』

綾辻行人の『人形館の殺人』を読み終わりました。
前回が、ページ数・内容共にブ厚く濃かった京極夏彦の『魍魎の匣』だったので、今回の『人形館の殺人』はヒッジョ〜に読み易かった。

内容的にも、数人の主要キャラの視点から多面的に1つの事件を追って行く『魍魎の匣』とは対照的に、視点が"私"という人称にほぼ固定されながら物語が進んでいくこの『人形館の殺人』は大変読み易い。且つ読めば読む程先がどんどん気になってしまい、半分を越えたあたりからは一気に読んでしまった。

↓以下ネタバレあり。

"私"が多重人格で、その人格の一部が犯行を行わせている、というのは序盤で何となく予想がついてしまった。突然、不自然なくらい唐突に場面が変わったり、各章に設けられた「---1」とか「---2」なんて区切り方は「私はもうひとり人格がいます」って言っているようなものだ。

ただそうは言っても後半では「実はまさか…」と思わせる場面もこと巧み見せてあり、そういう意味でも早く先が知りたいという思いに余計に駆られて、ページをめくる指が止まらなかった。

しかしながら"私"に別の人格が居るというのは分かったとしても、最後に島田="私"の人格、てのが判明した時は今回も腑甲斐無く「だまされた」という感じだ。よく考えれば、確かに電話で島田の話す内容は、あの島田にしては無理矢理な仮説が多かったりと、変な感じは多分に見受けられる。

一方でこのシリーズを読んで来た身として、"島田潔"というキャラは犯人という選択肢から除外するという先入観があるだけに、それを逆手に取ったとも言えるようなこのオチはちょっとずるいかな、という気もする。あと倉田の存在がちょっと希薄だったかな。ハムスターも意味ありげに登場したわりには、無くても良かった気がするし。

でもそんなつまらない思いを吹き飛ばすくらい熱中させてくれましたので、満足っすわ。

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※このエントリーのキーワード
綾辻行人 人形館の殺人 読書感想文 レビュー ネタバレ

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2005年03月26日

京極夏彦『魍魎の匣』読みおわる

半年前からちびちび読んでいた京極夏彦の『魍魎の匣(もうりょうのはこ)』を、やっとの事ながら読み終わった。

文庫本で賞味約1050ページ…。分厚くで手が疲れるわ、ポケットには入らないわでかなり苦労した。

序盤はいまいちのめり込めず、途中で挫折しそうになってしまったものの、後半からいよいよ面白くなり、最後の方はもうページをめくる手が止まらなくなった。こいつはすげえ…。すげえよ!

↓以下、ネタバレあり。

いやー正直、前作『姑獲鳥の夏(うぶめのなつ)』が、確かに類い稀なる個性を秘めた、ジャンルを越えたモノであるというのは認められるものの、読み物として、特に推理小説としてはあまり納得できるものでなかったものだから、今回の『魍魎の匣』もどんなもんかと思い読んでいた。しかしどうだ、結局このサイコでミステリアスな内容にどっぷり(みつしり?)ハマってしまいました。

確かに前作同様、京極堂の講釈は目白押しではあるが、前作程押しつけがましくはなく、こちらも2作目なりに構えて読む事ができたためもあってか、あまり疎ましくは思わなかった(とはいえ途中でうんざりする場面もあるけど)。

推理小説として読んだ場合も、やはり納得のいかない点も多々あったが、しかしこの『魍魎の匣』に推理小説などという小さな枠は当てはまらないだろう。

様々な出来事が多面的に徐々に繋がって行く様が面白いし、そういうものである以上、これだけのページ数もうなずける。また久保の本が合間合間に登場するあたりも良かったなあ。あの本の存在だけでもたまらんものがある。最後で「ほぅ」という声の意味を知ってしまった時には鳥肌が立ったよ…。

惜しむべきは、ネットで検索するに、どうやらこの『魍魎の匣』が京極堂シリーズ(妖怪シリーズ)では一番評判が良さそうな事。これから順にシリーズを読んでいこうと思っている矢先、2作目にして最高傑作を読んでしまったのかと思うと、ちと残念ではある。

※keyword:京極夏彦、魍魎の匣、感想、レビュー

投稿者 moris : 22:49 | コメント (0) | トラックバック

2005年02月10日

浦沢直樹の「PLUTO(プルートゥ)」読みました

前から気になっていた浦沢直樹の「PLUTO(プルートゥ)」。買おうかずっと迷っていましたが、人に借りる機会があったので読んでみた。最初は「浦沢直樹と鉄腕アトム…?うーんどうなの」ってな感じで読み始めたんですが…。

いやはやびっくり、さすが浦沢直樹っつーか。
そもそも私は鉄腕アトムをリアルタイムで知らないし、アニメでもちゃんと見た事が無いのですが、そんな事まったく知らんでもしっかり楽しめますな、こりゃ。

鉄腕アトムの片鱗が見られるのはおそらくキャラの名前や細かい設定くらいなんでしょう。あとはサスペンスティックな展開、そこに散りばめられた謎、各エピソードの独特な締めくくり方等々…、”全く新しい浦沢直樹の新作SFサスペンス漫画”として十分楽しめました。

まだ1巻目ですが、こりゃあ続きが気になりますぁな。

投稿者 moris : 22:38 | コメント (0)

2004年12月07日

攻殻機動隊(1st)見ました

『攻殻機動隊(1st)』見ました。ネタバレあります。

DVDレンタルが安かったんで、13巻全部借りて先週くらいからずっと見てた。スカパーだと1巻あたりPPVで800円強(!)だぜ?ありえねー。

2030年で人類はこうまでなるかと思いながら見るも、電脳化された未来ならではのサイバーでありミクロな世界で繰り広げられる犯罪や、そのような世界の視点で描かれる哲学みたいなものが見られたのは面白かった。

最初は"なんだよタチコマって、アニメチックなキャラだなーうぜー"とか思ってみるも、最後のタチコマには涙。

主人公が頭をブチ抜かれても"アレは完全リモートですた(要はダミーか)"ってオチは、何でもありな所が『BASTARD!!』ちっくでご愛嬌。

話自体は、中盤、あるいは終盤で見られた『笑い男』にまつわる一連のストーリーは面白かったけども、それ以外の1話完結の話は、良いものもあり、良く無いものもあり、だった。最初っから最後まで続きモノだったら最高だったけど。

何はともあれ2nd GIGも見たいと思いました。

投稿者 moris : 23:34 | コメント (0) | トラックバック

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